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このブログはPBWのTW3のPC、コルセスカ・ライトスノー関連の雑記やら何やらの集合体です。興味のない方、なりきり等の日記が苦手な方は回れ右推奨;;
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もう1人の私が泣く。

大切を失ってあいた穴を埋める為に。

でもその穴は大き過ぎて、きっと一人じゃ埋まらない。

キミが刻んだ時。

とても綺麗で私は、それにいつも見惚れては、憧れた。

でも、

それは堕ちて、粉々になった。

ひどく綺麗だったそれは今はただ、無惨で。

それでもキミは泣きべそをかきながら、それに手を伸ばして。

何で、何でと泣いては、その欠片を握りしめて、

いつの間にかキミの手は、血まみれ。

痛そうだと私は手を伸ばそうとして、

すり抜けた。

…仕方ないことだけど。

キミが泣く。

私に出来るのは泣く事だけ。

キミと一緒に泣く事だけ。

『…何してるの?』

ふと隣を見れば、其処に居たのは私に傷を付けた張本人。

『…お前には関係ない』

『関係あるよ。一応勝手なことして貰っちゃ困るし』

偉そうにどっかり腰をおろし、彼は私を見上げる。

『で?そんなことして、何の意味が在るのかな?』

『…何の意味もない』

口にしては虚しい言葉。

だけど、意味が無くても。

『でも、もう1人は、私に、糸を繋いでくれた。運命の糸』

1人、2人、たくさんの糸。

私が知り合えた人々は、きっと彼女が繋いで紡いだ糸。

『だから意味はなくても、私は、彼女が泣いているのなら、私は』

もう一度、そっと手を伸ばす。

キミが気付かなくとも、私は、傍に…。

『…そうだ』

『ん?どしたの?』

ガッといきなり、私は隣に座る彼に詰め寄る。

『お前はあちらの世界に行けるんでしょう?』

『ん?まぁね』

事もなげに彼は頷いた。

『じゃあ、彼女の傍に居てあげて』

真剣な顔で彼の瞳を見つめ、懇願した。

彼はひどく吃驚したように目を開いた。

少しだけ珍しいなぁと思った。

『何言ってんのさ。ボクはキミ達の敵で、キミ達に害を為すモノ。キミと同じように、あの子もボクが大嫌いだよ』

いつもの様な口調に戻りつつ、彼は嘲笑うかのように笑いながら言う。

しかし私はそれを無視した。

『別に、私は嫌ってはないよ』

突如、彼の動きが再び止まった。

『お前が付けたこの傷のお陰で、私は『今の私』になれた。彼女の紡いだ糸と出会う切欠ともなった。だから、少しムカつくけど嫌いではない』

私がそう言えば彼は数秒目を瞬かせた後、溜息とも苦笑ともとれるような口調で小さくぽつりと言った。

『…キミ達ホント、似た者同士だよねぇ』

『当り前。私の彼女は元は同じ。全部同じじゃないけど』

彼女が私のように、私が彼女になるような可能性が在って、

自分達が選び掴み取った未来で私達は分岐した。

でも繋がってる。

『だから彼女も、お前のことを嫌いな訳じゃない』

『………それはありがとね』

くつくつと彼が笑う。

数刻して、彼がひょいっと立ちあがる。

『さて、んじゃ行くとするかな。キミもさっさと自分の『セカイ』に帰りなよ』

『…分かってる』

少しだけ厭味ったらしい口調にむっとしつつ、私も立ち上がる。

一度だけ、泣く彼女を振り向いて。

『…………ねぇ』

『分かってるよ。ちゃんとあの子の所へ行くよ。…励ますかどうかは分かんないけどね』

悪戯っぽくくすりと笑って、彼が歩き始める。

その様子を見て、ふと思う。

『…お前は、彼女の事が好き、でしょ?』

言うと、彼は立ち止って、振り返った。

『…勿論、大好きだよ。どれほど彼女に嫌われようとも、ボクは彼女を愛し続けるよ』

何時になく素直な彼の言葉。でも何処か歪んで聞こえた。

『……そしていつか、彼女に殺される事を望んでる?』

何となく、そんな気がして。

そう言ったら、彼はさぁね、と苦笑した。

『でも、ボクの『セカイ』を彼女が終わらせてくれるのなら、良いかもね』

あ、と彼は何かを思いついたように此方を見た。

『もちろん、キミでも構わないよ。キミが殺してくれても、ボクはきっと満足』

『…そう』

ヤケに嬉しそうに言うその表情はどこか悲しくて、私は顔を背ける。

背を向けたままの私に彼は楽しげに告げる。

『次に逢う時は、きっと危害を加えるから。糸が繋がって巡り会える時を待っているよ』

そう言って、彼の姿は霧散するかのように消えた。

彼が消えた場所を睨んで、静かに私は溜息をついた。

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